2007年10月03日

事件が起きた、、、(1)

しばらく体調を崩していた四男。食欲もなく十分なエネルギー補給もできず。外に出ないストレスもまた結構なもの。頑固な頭痛がその原因。昨夜、シャワーの後にようやく自分に戻ったと喜んでいた。早速友達から誘いの電話。でも、体力はまだままならぬ。外で何かあったら困る。非常時用にと持たせた携帯電話。不在の長男所有のものだった。その後、、
四男が、帰宅したのは朝方4時過ぎ。休みなので、いつもと変わらぬ時間帯。ドアを開けて、無言のまま家の中に入る。いつもと様子が違う。声のトーンがずいぶん低い。四男にしては珍しい。体調が気になり、声をかけたのは母親の方。「調子悪い?」

いつもは自分から話しかけてくる四男。何とも歯切れの悪い返事。体調が原因でもないらしい。この時間帯に、ピッツアを4枚も食べたと知って安心した。ひたすら出るのはため息ばかり。

めったにない、こんな四男の落ち込み方。さりげない会話で、友達との問題でもないらしい。そこまで確認できたら、もう十分。

しばらく、静かに自分の作業も戻る。気がつくと、まだ母親のそばに腰掛けている。何だか物言い足そうな四男だ。「何かある?」

「実は、、、」と、話し始めた四男の顔。結構、深刻そうだ。話を聞いてようやく納得その原因。持って出かけた携帯電話。長男所有のものだが紛失した、、、。「ウッ!」

詳しい話を聞く前に、早速、四男に直接電話をさせた。とりあえず電話会社に連絡を入れ、通話停止をしてもらう。こんな時には何事も、本人が対処をしながら学ぶもの。次回の教訓になるからだ。時間は朝4時半だった。24時間以内に見つかったら、すぐ解除をするそうだ。

四男が、電話のないのを気がついたのは、帰宅の途中だった。その直後、友達の電話を借りて、電話会社にすでに確認をとっていたらしい。紛失した電話で悪用された場合の問題点などを、、、。その時点では、まだ使用停止依頼はせず、見つかる希望を託して必死に探していたらしい。

その間の数時間、万が一、、拾った誰かが悪用の可能性。以前の苦い経験を思い出した。


自宅に戻るまで、想定できる可能性は全て本人がやってみた。途中まで一緒にいた友達も、直前まで仲間と集まっていた場所に引き返し、一緒に探すのを付き合ってくれていたらしい。


それにしても、この携帯電話、母親所有のものなら、あきらめもつく。たいていの連絡先は、コンピューターにも記録済み。でもそれが、長男所有のものとなると、、。そう簡単に、あきらめるわけにはいかない事情がある。

もう、何年も同じ携帯番号を使用している長男。母親と違い、たいていの番号などは、直接携帯に入力する彼。私用、大学、仕事など、、、。ほとんどこの電話で用を足す。そのデータを、取り戻すには結構な時間と忍耐を要するものだ。

四男は、その事情を十分過ぎるほどわかっている。さすがに重く感じる罪の意識。あの落ち込み方も気持ちはわかる。そして、いつもはジーンズのポケットに入れておく携帯電話。落ちる可能性はほとんどない。

昨夜は病み上がりで、ジャケットを引っ掛けて出たのが裏目に出たらしい。

家を出た直後、階下で近所の友達と携帯で連絡をとり待ち合わせ。その後、無意識に着ているジャケットのポケットに入れたらしい。

歩いているうちに暖かくなりジャケット不要。歩きながら、我慢できずについ脱いだ。
その時点で、携帯電話のことなど全く頭になかったそうだ。いつもは、ジーンズのポケットに入れる習慣だから。

朝5時半、外が明るくなり始め、道路が街頭なしでも見える頃。四男を伴い外に出た。人がまだ、表に出る前に探してみよう。階下に降りて、まず四男の動いた方向を確認。階下の出口から、左の方向に進んだそうだ。

「右方向には、絶対行っていない!」自信を持って返事するのは四男だ。

それを確認できたらその先だ。最後に電話を使用した場所は階下だけ。それならば、、、四男が、帰宅した同じ道路を引き返してみた我々2人。道路をにらめっこ。

早朝なのに、途中で若者グループが向こうから歩いてくる。こんな時には、余計な事が頭をめぐる。誰かが、見つけたらそのまま拾って使う可能性大。こんな、時間帯にめったに外に出ない我々親子。外の事情などわからない。

またまた蘇る以前の苦い経験。


旧式の黒い携帯電話なので、道路に落ちていれば目立つもの。母親に同行した四男。帰宅前に、すでに散々探したあげくにまた同じ場所に戻る。眠気も伴い、とにかく疲れた様子。

でも自分のしたことに責任を感じ、母親の質問に応えながらフラフラ歩く。頭は動いているのかなあ。時々冗談を誘い、それに乗るかどうかで判断をする。まだ大丈夫そうだ、、、

それにしても、携帯電話が無くなったことを、帰宅途中まで全く気がつかないでいた四男。万が一、アスファルトの道路上に落ちたとしたら、まちがいなく音で気がつくはずだ。それならば、音のしない場所にいたのはどこなのか。四男も母親と同じ推理をしたらしい。

友達の家の近くの公園内。住宅街の一角にあり、舗装されている地面は、幼児が転んでも柔らかいので大丈夫。そこなら、電話が落ちても、音で気がつかない可能性。でも、広さはあまりない場所だ。


早朝の「事件」、刑事のごとく、あれこれ推理。


それにしても、家を出る時から、手元の携帯でずっと呼び出し続けている長男の携帯番号。もし落ちていたら音が必ず聞こえるはず。「もしや、、、」訊かれた四男もハッとした。
母親の感は当たった。

やはり〜


つづく、、

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