事件は起きた、、、(2)
疲れている四男の頭は、なかなか動かない。家を出る時から呼び出し続けている携帯電話。四男が通った道を引き返し、落ちていれば聞こえる可能性のある呼び出し音。それがなぜ、、、母親に言われてようやく気がついた。
電話は、音無し状態のままらしい。それでは、どんなに呼び出しても無駄なエネルギー。ハア〜何だか、突然力も抜ける。
あらゆる手を尽くしても、まだ見つからない。ほとんどあきらめ気分で、階下にたどり着いたのが2時間後。でも、眠いなんて言っていられない。
近所のご主人が、すでに犬を外に連れ出していた。ここで、落としたら気がつく可能性はほとんどない。ほとんどあきらめムードで、階下の芝生の上を見つめるばかり。最後の望みを託してみたが、やはりダメ、、、。
気がつくと、四男の姿が見えず。眠気と疲労で、ほとんど倒れそうだった彼。どこかで倒れたかと慌てた私。周囲をあちこち見回して、ようやく射程内に入った四男の姿。
なぜか、駐車場から隣の敷地に入っている。家を出る時に、絶対に行っていないと言っていた右方向だ。
何かを探している様子でもない。下を向いて、ただジッと立っている。そして、動き出した四男。急に、彼の口元が緩み始めた。「何かあった!」そう直感した私。
ほぼ確信をして、四男に近づいた。やはり〜、
黒い携帯電話を手にし、さっきまでの疲れなんてどこへやら、、の四男。でもなんで、絶対行っていないと言っていた右方向に見つかるの?
「忘れていた〜」
無理もない。眠気を伴うあの疲れた状態でまともな記憶も判断もできない状況。そして突然、忘れていた四男の記憶はドンドン戻る。明るい表情で話し出す。
家を出た後に、階下で電話をかけた友達を待っていた。余りに遅いので待ちきれず、右方向の道路に迎えに出た。
その時に、敷地の塀を越えるのにジャンプした。降りた地面は芝生の上だ。そこに、落ちた長男の携帯電話。四男の記憶が蘇るまで、何時間もずっとそこで待っていた。フゥ〜
一件落着で、帰宅後に携帯電話の停止を解除。すぐ、通話が可能になった。喜んだ四男は、そのままベッドに倒れこむ。時間はすでに朝8時過ぎ、、、まもなく、次男、三男が目覚める時間。
そのまま、ベッドに横になったけど。今度は目が冴え、しばらく本を手にとった。その後のことは記憶にない、、、
突然誰かの声で目を覚ます。眠気眼の私のベッドの周囲、息子三人が歌っている。3人で笑っているが、なにやら事情がつかめぬ私。とにかく眠い。
突然「誕生日おめでとう!」
ベッドの上にいる私。目の前に、突然差し出された白いケーキ。????
眠気と疲れもまだあるが、、、そういえば、さっきまで一緒にいた四男も立っている。あれは一体なんだったの、、
そばの時計を見ると、午後3時過ぎ。そして突然次男の携帯電話が鳴った。会話を終えた次男。改めて言う。「誕生日おめでとう!」
コレは、エルサレムのおばあちゃんからだと白い封筒を渡された。先日、エルサレムを訪ねた時に託されていたらしいが、今日渡す事にしたらしい。
「悪いけど、これから出かけてくる。友達が、階下ですでに待っている」
「どこに行くの〜」
「北の海辺で、またテントで1泊してくる〜」
立て続けに、伝えるべきことは伝え、そのまま慌てて家を出た次男。
それから、三男、四男と一緒に食べたケーキ。
お世辞抜きで、ほんとに美味しい〜。
今朝から3人合作で、奮闘して焼いてくれたらしい。白い生クリームを何枚か焼いたスポンジに重ね塗り。中には、薄い桃がはさんであるので切り口がきれい。ケーキの上には、桃の缶詰できれいに飾りつけがされていた。
食べながら、ようやく実感し始めた自分の誕生日。
毎年、自分の年齢を確認しなければならない誕生日。あまり喜ぶ気分にもなれない私。でも、コレを機会に、子供達の温かい気持ちが伝わってくるのは嬉しいものだ。
そして、コンピューターの前に座ったとたんに電話が入る。エルサレムの義父母からだった。先日次男に託した封筒が、すぐ母親に渡されず、誕生日にようやく届いたのを知り喜んでいた。
そして、最後に読んだ「おめでとうメール」。
日本にいる長男からだ。
久しぶりの日本で癒されているらしい。
早朝から色々あった、長い1日だった。
携帯電話のお陰で、思いがけない時間帯にウオーキングもたっぷりできた。
心身ともに、温かさに満たされた一日だった。
毎日、寝るまで何が起こるかわからない。
Posted by ka1003 at 23:58
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お誕生日おめでとうございます。
携帯が見つかったのも誕生日だったからかもしれませんよ!
イスラエルで携帯落とすとほとんどは帰ってきませんよね・・・
見つかったときのうれしさはものすごいですよね。
確かに、ほとんど見つからない可能性ありですよね。
私のあきらめ気分は最初から。
でも誕生日が、強い味方になったのかも、、、ですね。