2008年02月09日

贈られたピアノ

義父母からの写真メールが送られてきた。見知らぬ男の子がピアノを弾いている姿。でも弾いているピアノは、よく見馴れているものだ。ピアノの脇には、夫の名前が刻まれた白いものが貼られている。これだ〜


昨年末、エルサレムの義父母宅を訪ねた時に説明され知っていた。当日、部屋に入り、何だか部屋の雰囲気があまりにも変わっているのにビックリした。そういえば、、、、義父母宅を訪ねるたびに子供達が弾いていたピアノが、突然無くなっていた。

以前から、子供達に自宅に運んでもいい、、と言われていたが、さすがにそれは受け入れられなかった。幼い頃から夫がずっと弾いていたピアノ。イスラエルを離れる直前まで弾き続けていたピアノ。夫が亡くなってからも、調律もされ、義父母が大切に保管していたものだ。

夫がなくなった時から、そのピアノがあるのは知っていた。長男が幼い頃からピアノを習い始めた動機はそれだった。夫が大切にしていたものを、子供達の誰かが弾けるように。日本を離れる直前の10才頃まで習っていた。でも、、、

イスラエルに来てからは、先にやるべきことがあまりにも多過ぎて時間的、精神的な余裕もないまま時間が過ぎた。4人共、楽器に拘わり続けていたけれど、、、ピアノだけは自宅にないので練習できず、とうとう断念。

義父母にとっては、自分の息子がピアノを弾いている時が、何よりも楽しい時間だったようである。そんなに大切な思い出の品を、義父母宅から取り出すことはさすがにできずにいたものだ。

そのピアノが、昨年末突然消えた。その事情を説明されて納得しホッとした。実は、高齢になってきた義父母が、とても大切にしていたものなので、何か役立てることを考えていたそうだ。

結局、才能のある子供達を育てているアカデミー音楽学校に、寄贈することにしたそうだ。溢れる才能があるが、練習をするピアノが買えない子供達のためのものだ。

学校に連絡をした後に、専門家がピアノの品質をチェックに来て、すぐに引取りを決めたそうだ。よほど良いものでなければ、簡単には引き受けをしないそうだ。


今日の写真で弾いているのは13才の男の子。将来を約束されている天才少年と言われている子供だそうだ。今の「つぼみ」が将来、花を咲かせる事ができる事を祈っている。

こんな子供達のために、役に立てるものがあったなんて、、、。義父母にとっては息子の思い出がたくさん詰まっている宝物。とても大切にしていたものを、手離す気になったその目的。

子供達の未来を育てるために、夫の大切なピアノを寄贈してくれた義父母の想いに共感できる。

あのピアノにつけられた父親の名前を、我が家の4人組は誇りに思うことだろう。


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